日本ASEAN関係基本資料データベース

東京大学総合文化研究科国際社会科学専攻 山影進研究室

 

 

第5回日中韓アセアン経済大臣会合(AEM+3)

2002914

ブルネイ・バンダルスリブガワン

共同声明(仮訳)

 

 

アセアン経済閣僚と日中韓の閣僚の間の第5回会合は、2002914日にブルネイのバンダルスリブガワンにおいて開催された。会合ではブルネイのラーマン産業・一次資源大臣、中国の石広生対外貿易経済協力合作部長、日本の平沼赳夫経済産業大臣、韓国のファン・ドゥヨン通商交渉本部長が共同議長を務めた。

 

 

閣僚は、グローバルな経済状況及びアセアンや北東アジアの国々における最近の経済情勢について意見を交換した。世界経済の景気の減速により、2001年のアセアンと中国、日本、韓国との貿易額は9.1%減少し、1,852億米ドルとなった。これに関し、閣僚は、貿易や投資の流れを促進する手段として、地域経済統合を継続することの重要性を強調した。

 

                経済協力プロジェクト

 

 

閣僚は、2001912日にベトナム・ハノイで開催された第4回AEM+3会合以降の8つの経済協力プロジェクトの実施について満足の意を表した。

 

(i) アセアン中小企業の競争力強化

(ii) 環境保全のための実用技術研修プログラム

(iii) アジアITスキル標準化イニシアティブ

(iv) アジアe−ラーニング・イニシアティブ

(v) 工業標準分野における適合性評価開発プログラム

(vi) メコン河流域におけるソフト開発

(vii) アセアン衛星画像アーカイブ及び環境調査

(viii) 人と人の間の情報技術移転

 

 

閣僚は、以下の新規プロジェクトについて検討し、承認した。

 

(i) 東アジア特別協力イニシアティブ

(ii) アセアン+3中小企業ネットワークのための包括的アクションプラン

(iii) 経済技術開発特区に関するセミナー

(iv) アセアン+3のエンターテイメント産業促進

 

 

閣僚は、検討中の7プロジェクトの現状に留意し、高級経済事務レベルに対し、承認されたプロジェクトの実施と共に、その検討をさらに促進するよう求めた。

 

                地域及び国際経済問題

 

 

閣僚は、WTO、APEC、ASEMを含む、共通の関心事項である地域及び国際経済問題について意見を交換した。

 

東アジアにおける地域統合イニシアティブ

 

 

閣僚は、東アジアにおける地域統合イニシアティブの現在の進展を歓迎した。閣僚は、各イニシアティブが東アジアの経済統合の達成を目的とするべきとの理解を共有することの重要性を強調した。

 

WTO

 

 

閣僚は、WTOドーハ開発アジェンダ(DDA)の立ち上げを歓迎し、ルールに基づく多国間通商システムの強化を改めて約束した。閣僚は、ドーハ発展アジェンダ(DDA)の開発の側面、特に貿易関連の技術支援及びキャパシティ・ビルディングの条項を歓迎し、またWTOワークプログラムの中心に途上国のニーズや関心を置くための取り組みを続けることに強い決意を表明した。

 

 

閣僚は、経済発展の促進及び貧困減少のために貿易自由化が果たしうる重要な役割を認識し、WTO加盟国に対し、引き続きマーケットアクセスと、ルールに基づく貿易体制の改善、また途上国が関心を持つ分野でのあらゆる形態の輸出補助金の段階的撤廃を視野に入れた削減を要請した。閣僚は、2003910日〜14日のメキシコ・カンクンでの第五回閣僚会合の成功を確実にするため、共に取り組むことを約束した。閣僚は、合意された200511日の期日までに、DDA交渉の完了を確実にするため、自らの関与を約束した。

 

 

閣僚は、カンボジア、ラオス及びベトナムのWTOへの早期加盟を引き続き支持することを表明した。

 

APEC

 

 

閣僚は、地域の貿易投資の自由化・円滑化及び経済協力について、APECにおいて着手されている取組みを強力にサポートすることを改めて表明した。閣僚は、APECのリーダーが合意した上海アコードとテロ対策措置の実施を進展させる必要性を強調した。

 

ASEM

 

 

閣僚は、ASEM、特にASEM貿易円滑化アクションプラン(TFAP)と投資促進アクションプラン(IPAP)の重要性について強調し、「新世紀の繁栄と安定のためのアジア−ヨーロッパ連携」というテーマの実現に向けた強力なサポートを改めて表明した。

 

                その他の経済協力分野

 

 

閣僚は、2002年7月インドネシアにおける「日中韓アセアン高級事務レベル・エネルギー会合(SOME+3)の第1回会合の開催を歓迎した。閣僚は、20032月にマレーシアで「アセアン+3石油セキュリティ・ワークショップ」を開催するための日本のイニシアティブに留意した。

 

 

閣僚は、外国直接投資、技術移転、健全なな産業発展を促進するために、知的財産権保護の重要性が増していることを認識した。また、閣僚は、特に人材育成、知的財産権エンフォースメントの分野において関係機関の間で進展している協力を歓迎した。

 

        ASEAN+3、ASEAN+1首脳会議のための準備

 

 

閣僚は、2002年11月にカンボジアのプノンペンで開催されるアセアン+3、アセアン+1首脳会議のためにカンボジアが着手している準備に満足の意を表した。

 

 

                 閣僚リスト

 

会議への出席閣僚は以下のとおり。

 

i) ラーマン産業・一次資源大臣(ブルネイ)

ii) チャン・プラシット商業大臣(カンボジア)

iii) 石広生対外貿易経済合作部部長(中国)

iv) ドロジャトゥン・クントロヤクティ経済担当調整大臣(インドネシア)

v)  平沼経済産業大臣(日本)

vi) ファン・ドゥヨン通商交渉本部長(韓国)

vii) スリヴォン・ダラヴォン工業手工芸大臣(ラオス)

viii) ラフィダ通商産業大臣(マレイシア)

ix) エーベル国家平和発展評議会議(SPDC)議長府付大臣(ミャンマー)

x) ロハス貿易産業大臣(フィリピン)

xi) ジョージ・ヨー通商産業大臣(シンガポール)

xii) アディサイ商務大臣(タイ)

xiii) ルオン・バン・トゥー商業省次官(ベトナム)

xiv) セヴェリーノ事務局長(ASEAN事務局)