日本ASEAN関係基本資料データベース
東京大学総合文化研究科国際社会科学専攻 山影進研究室
第6回日中韓アセアン経済大臣会合(AEM+3)
共同記者発表(仮訳)
2003年9月3日
カンボジア プノンペン
第6回AEM+3会合がプノンペンで開催(詳細略)
(略)
【経済協力プロジェクト】
閣僚たちは、2001年9月12日の第4回AEM+3会合(ベトナム、ハノイ)以来、12のプロジェクトが承認され、そのうち9プロジェクトが実施されつつあり、3プロジェクトが完了していることについて満足した。
閣僚達は、以下の新規プロジェクトを検討し、[承認した]。
i) アジアe-コマース・インキュベータ
A) ASEAN+3サプライ・チェーン・プロジェクト
B) ASEAN諸国のためのE-コマース研修プログラム
閣僚達は、承認されたプロジェクトの実施の加速化を高級経済事務レベル会合に対し指示した。
閣僚達は、東アジア・スタディ・グループ(EASG)の最終報告書を検討し、東アジア地域での協力を推進するための様々なイニシアチブに関する幅広い成果に感謝した。閣僚達は、EASGによって提言された様々な短期的措置の実施、特に韓国による東アジアフォーラム(EAF)、中国による東アジアシンクタンクの設立、日本によるアセアン+3人的交流・人材育成円滑化・推進スタディ・グループを歓迎した。また閣僚達は、東アジアFTAの設立は、東アジア諸国の社会的・経済的・文化的発展段階の違いを考慮しつつ、進化的かつステップ・バイ・ステップに実現すべき長期的ゴールである、ということについて意見が一致した。
【地域的・国際的経済問題】
閣僚達は、WTO、APEC、ASEMを含む地域的・国際的経済問題の共通関心事項について意見を交換した。
(東アジアにおける地域統合イニシアティブ)
閣僚達は、東アジアにおける地域統合イニシアティブの最近の進展を歓迎した。彼らは、各イニシアティブが東アジアの経済統合の達成を目指すものであることを強調した。
(WTO)
閣僚達は、ドーハ閣僚宣言で規定された2005年1月1日までに、農業、ルール策定、開発関連事項を含む市場アクセスについて幅広くかつバランスのとれた一括実施合意を達成することを目指し、カンクンで前向きの結果を確保するため、緊密に協力をすることに合意した。
閣僚達は、全てのWTO加盟国に対し、実質的な課題について前向きに作業するため、より大きな柔軟性と責任を示すことを促し、また、農業・非農業市場アクセス、特別・差異的取扱い、実施および4つのシンガポール・イッシュー、ワークプログラムのその他の要素、のような課題についてカンクンで必要な決定を確保することを促した。
閣僚達は、カンボジア、ラオス、ベトナムのWTOへの早期加盟に対する継続的支持を表明した。また、ドーハ開発アジェンダの交渉を既に合意された2005年1月1日の期限までに完了させることを確実にするための個人的関与を再度表明した。
(APEC)
閣僚達は、貿易投資の自由化・円滑化、経済協力に関し、APECで実施されている作業に対し強い支持を再度表明した。閣僚たちは、閣僚達は、2003年10月16日から21日にタイで予定されているAPEC2003CEOサミットでのアセアン・ショーケースの成功裡の開催を希望した。
(ASEM)
閣僚達は、2003年7月22日から24日に中国大連で開催された第5回ASEM経済閣僚会議の結果を歓迎した。閣僚達は、これが、メキシコ(カンクン)で予定されているWTO閣僚会合の成功に向けた適切なビルディング・ブロックになることについて意見が一致した。
【その他の経済協力】
(エネルギー)
閣僚達は、2003年7月2日にマレーシアのランカウイで開催された第2回アセアン+3エネルギー高級事務レベル会合の結果について満足した。閣僚達は、アセアン+3エネルギー協力のための全般的な政策の方向およびプログラムの管理を示すためのアセアン+3エネルギー政策理事会の設立を歓迎した。
(知的財産権)
閣僚達は、模造品を防止する措置の発展、および投資促進や市場成長の活性化の分野での協力推進により、知的財産権の保護を強化することの重要性が増大していることについて、理解した。
【「アセアン+3」、「日アセアン」サミットの準備】
閣僚達は、2003年10月にインドネシアのバリで行われる予定の「アセアン+3」及び「日アセアン」サミットに関し、インドネシアにより行なわれている準備について満足した。
以上